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犬と暮らす

咬まなくていいんだよを伝える難しさ2

昨日のブログを書きながら、書いた後も
そして今日のブログを書いている今も
こんな書き方でいいのだろうか、と悩みながら書いているヘタレです…

初めてのお手入れは…

モコちゃんのお手入れは、想像していた以上に怖いものでした
何もしてなくても、瞬時にキレて、あっという間にチアノーゼ状態に…
一体どんな経験を積み重ねてきたんだろう…と思うほどに

とにかく興奮させない、落ち着かせる
それしかありませんでした

これまで、One-to-Wanを利用してくださっているわんちゃんで
継続的に口輪やカラーが必要なわんちゃんは1頭もいませんでした

カラーは使用したことがありますが、初回だけ、多くて2回目も使ったコはいますが
それ以降は特に必要なく…開業以来、口輪は使用したことがありませんでした

しっかりと、怖くないよ、を伝えられれば、ちゃんと伝わる
これまで、そう思ってきました
とんだ思い上がりでした

わんちゃんに触れる手をやさしくしたり、声掛けをしたり
苦手なの、嫌なの、という想いを受け止めてあげれば、伝わる
結果として、カラーも必要ないし、力も必要ない
そう思ってきました

でも、モコちゃんに私の声は届きません
キレた瞬間から、恐怖と怒りに支配されてしまっていると感じました
だから逆効果だと思って、声をかけるのを止めました

10年に渡って強化されてきた恐怖って一体どれほどのものなんだろう…

想像すると泣きそうでしたが
こんなことで泣いていたら、モコちゃんに伝わってしまう

スリッカーやコーム、ハサミといった道具にも躊躇なく咬みつき離さない
バリカンも見ただけでパニックに…
咬みついて自分が傷つく痛みより、恐怖や怒りの方が遥かに強い

ママさんに伝えていた通り
健康に関わることを最優先に、最低限に
できることをできる範囲で、お手入れしてお返ししました

この日の私は、大きな怪我なく終わった安堵感と挫折感でいっぱいでした

でもその後、ママさんが迎えに来るまでの時間で笑顔を見せてくれたんです!

笑った!ホントに笑ってる!?(TдT)ブワッ

…なーんだ、こんなにかわいいお顔で笑えるんじゃん♪
まさに、一筋の光でした

お迎えのメッセージを入れたとき
ママさんは「やっぱりお断りします」の連絡だと思って、ビクビクしていたそうです…

そっかー、そういう発想はなかったなぁ。。。
と、後でママさんと2人で笑いました

ママさんにお願いしたこと

ママさんには、たくさんのお願いをしました

そのうちのひとつは、例えば、おうちでも必要なら口輪を使って欲しいこと
そして、口輪をしたら、絶対に横暴にならないこと

お話するなかで、おうちの空気がモコちゃんのご機嫌に左右されていると伺いました
モコちゃんの機嫌が悪いと、いつ咬まれるかわからないからご家族がビクビク
お散歩後の足拭きなど、嫌いなことはお口が出てくるのでビクビク

ビクビクしながら触ったって、愛情は伝わらないと思いました
幸い、モコちゃんは口輪はつけさせてくれるコでした
でも、口輪を外す瞬間に咬んでくるのです

だから、口輪をつけ、ビクビクしないで優しく触ってあげてください
ママさんの緊張は、そのまんまモコちゃんに伝わります
そして、口輪をつけたら咬めないからって、絶対に乱暴に扱ったりしないでください

そうお伝えしました

モコちゃんとの関係構築

今、飼い主さまご家族には
ご家庭で週一回トレーニングを受けてもらいながら

1か月…出来れば3週間以内のトリミング
次回トリミングまでの期間中にグルーミングトレーニングに来ていただいています

1歳でモコちゃんが咬むようになったあと
「カリスマトレーナー」とかいう方に連絡を取り、一度だけ見てもらったそうです
トレーナーの言うことは聞いたらしく、チェーンカラーを買って帰ってきたとのこと

イマイチよくわかりませんが…
そのタイミングを生かせなかったのが本当に残念です

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モコちゃんがトリミングに、グルーミングトレーニングに来る度に
いろいろなことを試しました
有効だったことは次に生かし、ダメだったことも次に生かし…

関係性を作るためにお散歩に行ったり

一緒にまったりした時間を持ったり

そうしているうちに
最初はまったく食べられなかったおやつを
床の上でなら、手から食べてくれるようになりました

そして昨日初めて
なんだかほんの少しだけ、様子が変わったような気がしました

ヘンな言い方かもしれませんが
今までキレて、すぐにメーターが10までぎゅん!と振り切ってしまっていたのが
9とか8まで行って、上がりきらないような感じ

それから、初めてトリミングテーブル上でおやつを口にしてくれました!

何か少し雰囲気が違って見えたので、そーっと撫でてみたら
頭を撫でるのも、お顔を撫でるのも、お口を撫でるのも
初めて受け入れてくれました(T_T)

私にとっては
本当に、奇跡の瞬間でした

私の中の葛藤は

10年ものトラウマの積み重ねが
たった数ヶ月でリセットできるはずはありません
そう思いつつも

私こそがモコちゃんを解放できる力量もないのに、抱え込んでしまっているんじゃないか?
と時々不安になります

いつも、モコちゃんの笑顔を見るために、正解のない答えを探しています
片思いしている気分(笑)

迷いはありますが
自分にできることを精一杯やっていくしかない
モコちゃんの心の声を、精一杯拾っていくしかありません
こわくないよ、咬まなくていいんだよ、を伝え続けるしかありません

モコちゃんの心からの笑顔と、緊張からの解放を目指して
真剣にモコちゃんと向き合う日が続きます

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