わんちゃんのごはんについては
別件の「グレインフリーについて」の
ニュースを書く予定でしたが
国内で起こった
なかなかにショッキングなニュース
生活クラブが販売する
ペットフード(おやつ)で健康被害
14匹が死亡
こちらについて先に触れたいと思います
健康被害の経緯
生活クラブが販売していたペットフード
「犬・猫用ササミ姿干し 無塩」
サルモネラ菌などによる微生物汚染で
68匹のペットに嘔吐や下痢
血便などの健康被害が発生
うち14匹が亡くなったそうです
今年1月に商品の異臭についての最初の報告があり
3月に入って商品の販売中止
4月に注意喚起(家庭内在庫の破棄依頼)
ペットフード「犬・猫用ササミ姿干し 無塩」 家庭内在庫廃棄のお願い
それから4か月経った8月19日に
生活クラブのHPに「調査結果とおわび」
が掲載されましたが
調査の結果
「商品からはサルモネラ菌・
大腸菌群が検出された」
が、その後の調査では結局
「原因を特定できず」です
ペットフード「犬・猫用ササミ姿干し 無塩」の微生物汚染によるペットの健康被害に関する調査結果とお詫び
「ペットフードは食品ではない」問題の根本とは
何度かブログに書いていますし
お客さまにも常々お話ししていますが
ペットフードの法律上の位置づけは
「食品」ではなく「生活用品」
つまり、雑貨、です
今回の根本原因はここにあると思いますし
そもそも
ペットフードが雑貨であるのは
ペットそのものがモノ扱いだから
つまり
ペットの社会的地位が低いのです
生活クラブは【原因と今後にむけて】の中で
こう書いています
●ペットフードは法律上も生活クラブ自主基準においても食品ではなく生活用品に位置づいており、細菌基準がありませんでした。そのため、包装不良等による単発の事故ではなく広範囲に影響が及ぶ微生物汚染であることの発見が遅れ、利用した組合員の皆様への注意喚起等の初動対応が遅れたことに大きな問題がありました。さらに、汚染範囲やサルモネラ菌の血清型(毒性の強さ)の特定などの結果の入手まで時間がかかり、組合員の皆様への確実な情報提供に時間を要してしまいました。
●今後、法律の規定にかかわらず、生活クラブ自主基準において、ペットフードも加工食品と同等レベルの微生物基準を設定する検討を早急にすすめます。また、「ペットの健康被害」を「人の健康被害」と同様に扱うこと、事故発生時の検査を迅速かつ確実に実行できる体制を組み立てます。
これを読んで
さすが生活クラブ!と思いますか??
人には優しい
人の安全は重視する
でも
ペットは命があるいきものだけどモノ扱い
だから、せっかくできた
「ペットフード安全法」も
安全の担保とは程遠いザル法です
……残念ながら
これでは、家族であるペットを
守ることができません
わたしたち飼い主が正しい知識を持ち
企業のマーケティングに惑わされず
商品を見極める目を持つことが
ペットを守るために大切です
ですから
わんちゃんの健康を守るプロとして
そのお手伝いができるよう
適切なアドバイスができるよう
日々学んでいるのです
One-to-Wanで商品を販売する理由も
ここにあります
本件に対する違和感の正体
行政処分がない
68匹ものペットが健康被害を受け
14匹ものペットが死亡したにもかかわらず
販売元である生活クラブには
立ち入り検査や営業停止などの
行政処分はありません
「調査報告」と個々の被害者へのお詫び
以上
おしまいです
もし今回の件の直接の被害者が
人だったらどうでしょう?
営業停止はもちろんのこと
社会的制裁だって程度の差はあれ
受けるでしょう
なのに、実質
おとがめがないのです
製造元である株式会社ノースペットには
立ち入り検査はあったものの
「再発防止についての指導」だけで
こちらも、おとがめなしです
10匹以上、命を落としているのに、です
百歩譲って、ペットの社会的地位の低さから
行政処分を受けないことを理解できたとして
そのホームページに何も載せない
ってどういうことなんでしょう?
それどころか
ひたすら並ぶ「安心」「安全」
リンクが貼られている
公式Twitterも確認しましたが
何の発信もありません
企業の姿勢として
まったく理解できませんし
被害を受けた飼い主さんやペットのことを考えると
もやもやします
つらいだろうな…と思います
この企業がつくる他の商品を
あなたは
信頼して買うことができますか
検査の結果
「他の商品は問題ありませんでした」
と言われても
少なくとも当サロンで
扱える商品はありません
生活クラブが謳う「こだわりの安心食材」
ここ流山にも
生活クラブのお店『デポー』がありまして
お店ができる前は
加入のお誘いをたくさん受けました
チラシの投入は言うまでもなく
商品のお試し販売や
サンプルの配布
時には徒歩で帰宅途中に
配送中のドライバーがクルマから降りてきて
熱心に勧誘を受けました
時にはわんこのお散歩中に
チラシを渡され
熱心に勧誘を受けました
理念やビジョンはとっても共感できますし
お試し購入した商品の品質も
とてもいいものでしたが
「ドッグフードも扱ってるんですよ~」
「とってもいいものなんですよ~」
の一言から
生活クラブの販売するドッグフードって
どんなだろ?と思って、情報を見て
どんびき。。。
あの立派な理念、ビジョンを掲げた
生活クラブが販売するドッグフードが
これ……?
しかも、謳い文句が
愛犬家が開発した、こだわりの総合栄養食
しかも、この中身でこのお値段(^-^;
このフードを見ただけで
「生活クラブ」という組織の
ペットに対する企業姿勢が、はっきりとわかります
この視点に立つと
生活クラブがこの事件?という違和感も
あっさり消滅します(^-^;
「生活クラブ」だから?
「国産」だから?
「無添加」だから?
「減農薬」だから?
本当に安心、安全なのか
こうした耳障りのいい一言が
商品選択の基準になっていいのか
客観的な視点を持って
考える必要があるのではと思います